仮想通貨取引所の中でも、特に知名度が高いのがコインチェック。
コインチェックは人気と知名度は非常に高いのですが、「手数料も高い」という噂を聞いたことがある方もいると思います。
でも、実際は何がどれぐらい高いのか漠然としないまま、ただ「コインチェックの手数料は高い」という言葉だけが1人歩きしているので、本当にコインチェックの手数料が高いのかを検証してみたいと思います。
コインチェックの売買手数料が高い?実際に計算してみた

まずは多くの人が一番気になる売買手数料を計算してみたいと思います。
コインチェックの売買手数料は、公式サイトで具体的な数字では記されていません。しかしながら、コインチェックでの売買手数料は「売り」と「買い」の価格差(スプレッド)を求めることで簡単に計算することができます。そこで、コインチェックで売買手数料が高いのか、人気仮想通貨の1つ、イーサリアムを例に計算してみました。
コインチェックで1イーサリアムの購入できる値段は、2018年2月4日時点では1ETH = 107420円でした。

一方の売却価格は1ETH = 96619円でした。

購入価格107420円から売却価格96619円を引いた10801円がコインチェックでのスプレッドになります。
このスプレッドがコインチェックでの売買手数料になります。約11%の値上がりで、利益が出る計算になります。
これが安いのか高いのか分からないので、他の取引所の値段も比較してみたいと思います。
今回比較する対象はZaif(ザイフ)です。
ほぼ同時刻にZaifで1イーサリアムの価格を調べると、最安値の購入価格が102680円、最高値の売却価格が102650円とスプレッドがたった30円だけでした。

つまり、Zaifなら買った瞬間にすぐに売ったとしても、ほとんど損しないという計算になります。スプレッドだけでなく、購入価格もZaifの方が5千円近く安いです。
コインチェックでは購入した瞬間から、約11%の値上がりするまで含み損を抱えてしまうので、利益を出すのには圧倒的に不利です。
このスプレッドの開きこそが、「コインチェックの手数料が高い」と言われる一番の原因ではないかと思います。
コインチェックではイーサリアム・リップル・ネムなどアルトコインの手数料が高いのは販売所だから

コインチェックの売買手数料の高さはイーサリアムだけでなく、リップルやネムなど他のアルトコインにも全て当てはまります。でも一体なぜ、これほどまでにコインチェックで販売されている仮想通貨の値段は高いのかと疑問に感じると思います。
それは、Zaifが「取引所」であるのに対して、コインチェックは「販売所」だからです。
仮想通貨を購入できる場所は、大きく分別すると取引所と販売所に分けることができます。
取引所は、売りたい個人と買いたい個人が、直接取り引きできる場所です。「板取り引き」とも呼びます。自分が指定した値段で売ってくれる人が現れるまで、注文が成立しませんが、その代わり売買手数料が安く設定されていることが多いです。
販売所は、両替所のような場所で、すぐに売り・買いすることができるので、仮想通貨初心者には使いやすいです。しかし売買手数料が高めに設定されています。
コインチェックは販売所なので、手数料が高いです。これが、コインチェックが高いと言われている理由です。他にもGMOコインやビットフライヤーでもアルトコインを購入する際には販売所形式なので割高です。
販売所形式は仮想通貨の売り買いが簡単で、ネットショップ感覚で仮想通貨を購入することができます。一方の取引所は、他のユーザーから出されている売り注文や買い注文を見て、自分の売り買いの値段を設定するので、最初に注文までが、1つの難所となっており、初めての仮想通貨を購入する人にはちょっとハードルが高いです。
コインチェックでアルトコインを購入してもいいですが、トレードに慣れてくれば、ユーザー間で取り引きできる、他の仮想通貨取引所を利用した方がお得に購入できます。
コインチェック銘柄のアルトコインを取引所で買いたいのであれば、以下の取引所で購入するのがオススメです。
- イーサリアム(ETH)→Zaif
- イーサリアムクラシック(ETC)→バイナンス
- リスク(LSK)→バイナンス
- ファクトム(FCT)→Poloniex
- モネロ(XMR)→バイナンス
- オーガー(REP)→Poloniex
- リップル(XRP)→ビットバンク
- ジーキャッシュ(ZEC)→バイナンス
- ネム(XEM)→Zaif
- ライトコイン(LTC)→ビットバンク
- ダッシュ(DASH)→バイナンス
- ビットコインキャッシュ(BCH)→Zaif
コインチェックならビットコインの売買手数料が無料に!

ということで、アルトコインの売買手数料は価格の約11%と、かなり高額なのでオススメしません。
しかし、ビットコインの購入場所としてコインチェックに口座開設しておくことをオススメします。
コインチェックではビットコインのみ取引所形式に対応しており、ユーザー間トレード(板取り引き)が可能です。コインチェック側の手数料は2018年2月現在無料になっています!
ユーザー間でビットコインを売買するトレード画面(板情報)

「でも、ビットコインなら他の仮想通貨取引所でも板取り引きできそうだし、わざわざビットコインだけのためにコインチェックを利用する意味はないのでは?」
と思うかもしれません。確かにコインチェック以外でもビットコインを手数料無料で売買することができる取引所は数多く存在します。
しかし、コインチェックは利用者が多いので、他の取引所よりも購入価格やスプレッドがお得になる可能性が高く、有利な価格でトレードすることができます。
ビットコインがどこで一番安く購入できるかは、コインポストなどでリアルタイムで確認することが可能です。

ビットコインは既に価格が高いので興味がない人もいると思います。しかし、ビットコインは仮想通貨業界の基軸通貨で、海外の取引所を利用する際には必要になります。バイナンスやPoloniexなどの海外の仮想通貨取引所では、直接日本円で購入することができないので、まずは、ビットコインを購入して送金することが多いです。
時間によってはコインチェックが最安でビットコインを調達できる可能性もあるので、口座を開設しておくことをオススメします。
コインチェックではアプリからのビットコイン購入は板買いできないので注意
主にスマートフォンでコインチェックを利用している方は1つだけ注意が必要なことがあります。
それは、コインチェックの公式アプリでは、板買いが利用できないことです。

しかし、実はスマートフォンからでもビットコインの板買いは可能です。ブラウザでコインチェックにアクセスすれば、スマートフォンからでも、板買いが利用できます。

基本的にコインチェックのアプリは、現在の仮想通貨の価格を確認する程度の利用方法にとどめておきましょう。
コインチェックで必要な手数料一覧

コインチェックでは売買手数料以外にも、以下のような取引所手数料が必要になります。
- 入金手数料
- クレジットカード手数料
- 出金手数料
- 仮想通貨送金手数料
- 借り入れ手数料
- スワップ手数料
入金手数料
入金手数料はコインチェックの口座へ振り込む手数料です。
入金方法としては
- コンビニ入金
- クイック入金
- 銀行振込
の3つが用意されています。
コンビニ入金には以下の手数料が必要となります。
3万円未満 | 756円 |
3万円〜300,000円 | 1,000円 |
クイック入金には以下の手数料が必要となります。
3万円未満 | 756円 |
3万円〜50万円未満 | 1,000円 |
50万円上 | 入金金額×0.108% +486 円 |
最低でも756円必要になるので、銀行振り込みが一番割安になる可能性が高いです。
コインチェックへの振り込み口座はりそな銀行と住信SBIネット銀行です。
特に住信SBIネット銀行は、土日でも着金させることができ、多くの仮想通貨取引所が使用しているので、仮想通貨投資を行うなら開設をオススメします。
クレジットカード手数料
コインチェックでは、入金せずに直接クレジットカードで仮想通貨を購入することも可能です。
しかしながら、クレジットカード購入ではビットコインの板買いはできません。その上、クレジットカードの手数料が必要になるので、さらに割高になります。
オススメはしませんが、クレジットカード購入について詳しく知りたい場合は以下の記事を参照ください。
出金手数料
コインチェックの口座から出金する場合に必要な手数料です。
一律400円です。
仮想通貨送金手数料
仮想通貨を他の取引所に送金する場合に必要な手数料です。
BTC | 0.001 BTC |
ETH | 0.01 ETH |
ETC | 0.01 ETC |
LSK | 0.1 LSK |
FCT | 0.1 FCT |
XMR | 0.05 XMR |
REP | 0.01 REP |
XRP | 0.15 XRP |
ZEC | 0.001 ZEC |
XEM | 0.5 XEM |
LTC | 0.001 LTC |
DASH | 0.003 DASH |
BCH | 0.001 BCH |
借入手数料
カードローンのようにビットコインを借り入れることもできます。
ビットコインの借り入れは1日0.05%の金利が必要になります。年間18.25%となかなか高額です。
基本的に仮想通貨投資は借金してまで行うものではないので、利用はオススメしません。
スワップ手数料
ビットコインFXをする際に発生する手数料です。
買い注文(ロング)が約定金額の0.04%、売り注文(ショート)が取り引き金額の0.05%の手数料を必要とします。ポジションを持っている間は24時間ごとに手数料が繰り越しで発生するので注意が必要です。
ビットコインでのFXはオススメしません。ビットコインの相場は通常のFX以上に予想しにくく、マーケットが小さいので一部の投資家によって売り崩しも比較的簡単に行えるからです。
まとめ

- コインチェックは販売所形式なのでアルトコインの売買手数料が高い
- アルトコインをお得に購入するならZaif・QUOINEX・バイナンスなども口座開設すべき
- ビットコインだけなら板取り引き可能で、売買手数料が無料
- コインチェックでのビットコインの板取り引きは、他取引所と比べて割安の場合がある
- 手数料には売買手数料(スプレッド)・入金手数料・クレジットカード手数料・出金手数料・仮想通貨送金手数料・借り入れ手数料・スワップ手数料が存在する
コインチェックの手数料が高いと言われている原因はアルトコインの「売り」と「買い」の価格差(スプレッド)が広いためです。
コインチェックでは、他の日本の仮想通貨取引所が扱っていないようなアルトコインを数多く扱っていますが、このスプレッドと呼ばれる売買手数料が高いので、デイトレードで利益を出すことはほぼ不可能です。
アルトコインを購入する場合には、コインチェックよりも以下の仮想通貨取引所が手数料が安くてオススメです。
- イーサリアム(ETH)→Zaif
- イーサリアムクラシック(ETC)→バイナンス
- リスク(LSK)→バイナンス
- ファクトム(FCT)→Poloniex
- モネロ(XMR)→バイナンス
- オーガー(REP)→Poloniex
- リップル(XRP)→ビットバンク
- ジーキャッシュ(ZEC)→バイナンス
- ネム(XEM)→Zaif
- ライトコイン(LTC)→ビットバンク
- ダッシュ(DASH)→バイナンス
- ビットコインキャッシュ(BCH)→Zaif
コインチェックのアルトコインの売買手数料が高いのは確かです。
しかし、ビットコインだけはユーザー間で手数料無料で売買することができるので、非常に有利な価格で購入することができます。
コインチェックでのビットコイン取引量は他の国内取引所と比較しても多いため、同時刻でも他の取引所より安くビットコインを購入することができる可能性があります。ビットコイン自体には興味がなくても、バイナンスやPoloniexなどの海外の取引所に入金する手段として利用されることが多く、何だかんだで必要となってくる機会が多い仮想通貨です。
たとえアルトコインの手数料が高くともコインチェックのアカウントは、ビットコインの購入場所として、ぜひ開設しておくことをオススメします!