
仮想通貨とは?わかりやすく言えばインターネット上の貨幣

仮想通貨とは、一言で言えばインターネット上の貨幣になります。とは言え、その定義や他の通貨との違いは複雑で、初心者は混同してしまうことも。まずは仮想通貨の定義から見ていきましょう!
仮想通貨の法律での定義を紹介!
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移することができるもの
資金決済法 第二条の五
以上のように法律で定義されている仮想通貨。少しわかりにくいかも知れませんが、不特定の相手に対して使用することが出来る財産だと考えて間違いないでしょう。
仮想通貨が生まれた背景や他の通貨との違いについては次章以降で解説していきます。仮想通貨の定義や法律について詳しく知りたいという方はこちらの記事も参考にしてみて下さい。
仮想通貨が生まれた背景と貨幣の成り立ち
物々交換 | 通貨取引 | |
持ち運び | 不便 | 便利 |
保存 | 難しい | 簡単 |
取引のしやすさ | しにくい | しやすい |
貨幣が誕生する以前は、物々交換でやり取りがされていました。お米2kgと魚1kgのように、双方が納得できる比率で交換が行われていたのですが、この方法には問題がありました。
お互いが提供するものと欲しいものが一致していれば良かったんですけど、双方の利害が一致しないと交換は成立しません。また、食材によっては保存や保管が難しいという面もあります。
そこで生まれたのが貨幣で、石や貝殻などを通貨として使い始めたのが貨幣の始まりだと言われています。
日本史の授業で色々な通貨の名前を覚えたかも知れませんが、時代に移り変わりとともに通貨の形も変化してきました。現代では日本円やドルなどの通貨が法定通貨として認められています。
仮想通貨が生まれた背景には、インターネットの普及や国際的な取引が増えた事があると言えます。仮想通貨は、時代の流れに沿って生まれてきた通貨だとも言えるでしょう。
仮想通貨と法定通貨の違いとは?主なメリットやデメリットも比較!
仮想通貨 | 法定通貨 | |
国の後ろ盾 | なし | あり |
価格の安定感 | 不安定 | 比較的安定している |
発行量の上限 | あり | なし |
利便性 | 低い | 高い |
主なメリット | ・取扱手数料が安い ・送金が早い ・インフレになる可能性が低い |
・信頼度が高い ・普及率が高い ・国から保証されている |
主なデメリット | ・国による保証がない ・ハッキングされるリスクがある ・普及率が低い |
・送金に時間がかかる ・手数料が高い ・持ち運びが不便 |
仮想通貨と法定通貨について各項目で比較してみました。国の後ろ盾という背景があり、信頼度が高いのが法定通貨。それに対して、政府の管理を受けずに自由に使えるお金が仮想通貨です。
自由に使えて便利な半面、価格が安定しないという側面もある仮想通貨。投資という面で興味を持っている人が多いとは思いますが、仮想通貨の本来の目的は通貨であり、利便性が高いからこそ生まれたものだと言えます。
仮想通貨のメリット・デメリットについてもっと知りたい方はこちらの記事をご参照下さい。
仮想通貨と電子マネーの違いとは
仮想通貨 | 電子マネー(Suica) | |
使える範囲 | 世界各国 | 日本国内 |
発行している企業 | なし | あり |
決済方法 | アドレス・QRコード | ICカード |
仮想通貨と混同されることが多いのが電子マネー。代表的な電子マネーであるSuicaを例にして、仮想通貨との違いを一覧にしました。
JRが発行しているSuicaは、企業からの後ろ盾があるのが大きなメリット。しかし、仮想通貨のように世界各国で使えるわけではありませんし、決済の際にはICカードが必要になります。
また、貨幣としての価値は日本円に依存しているSuicaに対して、国家に依存せずに価値が決まるのが仮想通貨。
仮想通貨と電子マネーは一見すると似ているように思えるかも知れませんが、全くの別物だということが分かるでしょう。
仮想通貨とはどんな仕組みなのかを初心者向けに解説!
法定通貨や電子マネーと仮想通貨との違いがわかったところで、仮想通貨とはどんな仕組みで成り立っているものなのかを解説していきます。
ブロックチェーン技術によって信用を担保している仮想通貨

国の後ろ盾もない、価格も保証されていない仮想通貨。そんな危なっかしいものに、多くの人がお金を預けるのには理由があります。それが、ブロックチェーン技術という取引データ技術。
仮想通貨の取引データ履歴はブロックのようにまとめられており、不特定多数の仮想通貨ユーザーが手分けをして承認しています。
承認された結果がチェーンのように繋がれて追加されており、この仕組みにより取引履歴の改ざんなどは出来ないようになっています。
高度な暗号化技術であるブロックチェーン技術。仮想通貨の信用が担保されているのはブロックチェーン技術があってこそだと言えます。
なお、”仮想通貨”という呼び方が定着していますが、”暗号通貨”と呼んだほうが正確かも知れません。
出典:参議院ホームページ
採掘出来る?金や貴金属に似ている仮想通貨

仮想通貨の事を少し勉強したことがある人は、”採掘”や”マイニング”という言葉を聞いたことがあるかも知れません。
仮想通貨マイニングとは、前述したブロックチェーン技術の承認作業のことを指差します。複雑な計算を行う代わりに、仮想通貨がもらえるというのが仮想通貨マイニング。
鉱山を採掘するプロセスと似ていることから、仮想通貨採掘などとも呼ばれます。ツルハシやシャベルに代わって高性能の電子機器が必要になりますが、一攫千金を夢見る人は後を絶ちません。
仮想通貨マイニングは難しそうだと思うかも知れませんが、初心者でも始められる方法もあります。仮想通貨マイニングに興味がある方はこちらの記事も呼んでみて下さい。
仮想通貨とビットコインの違いとは

仮想通貨=ビットコインだと思っている人も多いようですが、ビットコインとは仮想通貨の一種です。一番最初に生まれた仮想通貨がビットコインであり、それを模して多くの通貨が作られました。
ビットコイン以外の仮想通貨をアルトコインと呼びますが、イーサリアムやリップルなどの知名度の高いコインも、全てアルトコインに当たります。
仮想通貨を法定通貨に置き換えると、ビットコインを日本円、アルトコインを外貨だと考えると分かりやすいかも知れません。
イーサリアムやリップルなどはドルやユーロだと考えれば理解しやすいのでは無いでしょうか?
まとめ:仮想通貨とは次世代の貨幣である?

仮想通貨とは何かを解説しました。仮想通貨は、現代の法定通貨に代わる次世代の通貨とも言えますが、正直未来のことは分かりません。
とは言え、文明の発展とともに通貨の形は変わってきたのも事実。仮想通貨での取引が当たり前になる時代は、もう目の前に迫ってきているのかも知れませんね。