
仮想通貨を買った後、どのように保管したらいいのか迷ってしまいませんか?
「ウォレットというのがあるらしいけど、別に取引所にそのまま置いとけばいいのでは?」
「そんなにたくさんの枚数を持ってないからネット上に保管しておけば大丈夫」
・・・
気持ちは分かりますが、めちゃくちゃ危険です・・・!
せっかく購入した仮想通貨が、しばらく経って10倍に高騰したとして、いざ換金しようとしたら盗まれていた・・・となったら目も当てられないと思いませんか?
仮想通貨の管理を適当にするというのは、言ってみれば「戦場に裸で乗り込む」ようなものです。
仮想通貨は法整備がまだ進んでいる段階で、現状では自衛がとても大切になりますので、資産を守るためにしっかり管理する方法を身につけて頂きたいです。
ということで、仮想通貨の安全な管理方法を解説していきます。
目次
仮想通貨を保管する方法5種類を解説!最もおすすめなものは?
保管方法 | 安全度 | 手軽さ | おすすめ度 |
ハードウェアウォレット | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
ペーパーウォレット | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
ソフトウェアウォレット | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ |
モバイルウォレット | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ |
取引所での保管 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ |
仮想通貨の保管方法には、主に5種類あります。
最もおすすめな保管方法はハードウェアウォレットですが、それぞれの保管方法について、「なぜ手軽なのか」「なぜ安全度が高いのか」などをざっと解説していきますね。
方法1:ハードウェアウォレット
仮想通貨の最もおすすめな保管方法はこちらのハードウェアウォレットです。
ハードウェアウォレットとは、外付けの機器を別途購入し、そこに仮想通貨を保管する方法です。
ハードウェアウォレットはインターネットに繋がっていないため、ハッキングされることがありません。
そのため、資産管理としての安全度は非常に高いです。
デメリットとしては、機器を購入する必要があることや、設定の手間などが挙げられます。
しかし、資産を安全に保管したいのであれば一番推奨できる方法なため、ぜひ一度検討してみて下さい。
- メリット:安全度が最も高く、ハッキングリスクがない
- デメリット:機器を購入する必要があり、初期設定に少し手間がかかる
方法2:ペーパーウォレット
安全度が高いという観点では、こちらのペーパーウォレットもおすすめです。
ペーパーウォレットは、その名の通り「紙」に秘密鍵を印刷して保管する方法です。
紙ですからハッキングされることがないため、非常に安全度は高いです。
しかし、紙なので印刷後に紛失してしまうというリスクがあり、そういった意味ではハードウェアウォレットに比べておすすめしにくいです。
最近では、ビットコインの秘密鍵を印刷した紙を「お年玉ならぬ、おとしビットコイン」としてプレゼントする方も現れました。
- メリット:紙なのでハッキングされず安全である
- デメリット:紙を紛失する恐れがある
方法3:ソフトウェアウォレット
ソフトウェアウォレットは、パソコン上にウォレットのソフト(アプリ)をインストールして保管する方法です。
パソコンのソフト上といっても、ネットに繋がった状態であるため、オンラインウォレットとなります。
そのため、パソコンがハッキングされると資産を奪われてしまうリスクがあります。
取引所で仮想通貨を購入して置いておくよりはセキュリティ強度は高いですが、ハードウェアウォレットやペーパーウォレットに比べるとリスクはあります。
- メリット:手軽にセキュリティ強度を少し高めることができる
- デメリット:パソコンがハッキングされたらアウト
方法4:モバイルウォレット
モバイルウォレットは、iphoneやAndroidなどのアプリ上で仮想通貨を保管する方法です。
こちらも取引所での保管よりは安全度が高いですが、ネットに繋がっているためハッキングのリスクはあります。
手軽さでいえば、スマホ上から操作ができるため、より身近なウォレットといえます。
- メリット:手軽にセキュリティ強度を少し高めることができる
- デメリット:パソコンがハッキングされたらアウト
方法5:取引所での保管
Zaifやコインチェックなどの取引所での保管がこちらになります。
特に保管方法を考えていない場合、ほとんどの人がこの取引所での保管になっていると思います。
仮想通貨を購入したらそのままにしておけば良いので、手軽さでいえばこの保管方法が一番ラクです。
しかし、取引所の保管はハッキングや倒産のリスクがあるため、手軽さと引き換えに資産を失う恐れもあります。
可能な限り、取引所には仮想通貨を置きっぱなしにせず、ウォレットに移すようにしましょう。
- メリット:通貨を購入したらそのまま置いておけば良いため手軽
- デメリット:取引所のハッキングや倒産により資産を失う可能性がある
ホットウォレットとコールドウォレットとは?

上記の保管方法の中で、「ホットウォレット」と「コールドウォレット」という表記がありました。
これは、オンライン上での管理か、オフラインでの管理かという違いになります。詳しく説明していきます。
ホットウォレットとは
ホットウォレットは、インターネットに繋がった状態のウォレットのことを指します。
つまりオンラインということで、手軽さはありますがハッキングのリスクがあります。
- 取引所での保管
- ソフトウェアウォレット
- モバイルウォレット
コールドウォレットとは
コールドウォレットとは、インターネットに繋がっていない状態のウォレットを指します。
オフラインでの管理で、若干手間はかかりますがハッキングのリスクがほぼゼロです。
- ハードウェアウォレット
- ペーパーウォレット
仮想通貨をウォレットに保管する際の注意点
ここまで仮想通貨の保管方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
それぞれの方法でメリットやデメリットが大きく異なりますね。
ここでは、仮想通貨をウォレットに保管する際の注意点について再度まとめておきます。
仮想通貨の保管はハードウェアウォレットにすべき

私もこれまで仮想通貨をしばらくの期間で運用してきましたが、経験からいって仮想通貨の保管は安全性の最も高いハードウェアウォレットをおすすめします。
というのも、、、
最初は私も「取引所に置いておいても大丈夫じゃないの?」と思い、コインチェックにリップルを大量に置いていました。
しかし、2018年1月26日にコインチェック事件が起こり、資産が引き出せない状況になってしまいました。
この経験を基に、仮想通貨を資産として保管するのであれば、必ずハードウェアウォレットに保管するべきだな、と強く実感しました。
もしあなたも仮想通貨で資産をしっかりと構築していきたいのであれば、安全性を重視してハードウェアウォレットを使うことをおすすめします。

ハードウェアウォレットで自衛することがいかに大切か痛感した事件でした。
ハードウェアウォレットはamazonやメルカリで買わないこと

また、ハードウェアウォレットはamazonやメルカリやebayなどで購入しないようにしましょう。
というのも、販売元がしっかりしていないと、ハードウェアウォレットに資産を盗むプログラムが組まれている場合があるからです。
実際に2017年には、ebayでハードウェアウォレットを買った人が、ビットコインを盗まれる事件も発生しています。
ハードウェアウォレットを買うのであれば、安全性を考えて必ず公式サイトか正規代理店から購入するようにしましょう。
(※メルカリでは現在ハードウェアウォレットの出品自体が禁止されています。)
【人気5商品比較】ハードウェアウォレットのおすすめランキング
ハードウェアウォレットは、世界中で見れば色々なものがあります。
現状日本で購入できる(日本語対応している)ものは下記の5商品です。
使い勝手やセキュリティ面やコスパなどから比較し、ランキング形式にして解説します。
1位:Ledger Nano S(レジャーナノエス)

価格 | 15,800円 |
評価 | ★★★★★ |
備考 | フランスのLedger社が開発 / ハードウェアウォレットの中で最も人気 / 対応通貨が最多 / リップルも保管可能 / 日本語サポートあり |
ハードウェアウォレットの中で最もおすすめできるのがこちらのLedger Nano Sです。
フランスのLedger社が開発しているもので、ハードウェアウォレットの中で最も知名度があり人気があります。
対応通貨の種類も多く、リップルやNEOなどにも対応しているため使い勝手が良いです。
1つのハードウェアウォレットで25種類の通貨に対応しているため、コストパフォーマンスも高いです。
(※メモリの関係上、一度に管理できる通貨は4種類までです。)
難点としては、人気のため在庫が薄いことが挙げられ、時期によっては1ヶ月ほど入荷待ちになってしまうこともあります。
日本の正規代理店があるため、日本語サポートが充実していることも特徴です。
2位:Trezor(トレザー)

価格 | 14,500円~15,156円(為替相場による) |
評価 | ★★★★☆ |
備考 | 7通貨対応 / アプリケーションが優秀 / 2番目に人気の高いハードウェアウォレット / BTC、BCH、ETH、ETC、LTC、DASH、ZECに対応 |
Trezorも人気が高いハードウェアウォレットです。
BTC、BCH、ETH、ETC、LTC、DASH、ZECの7種類の通貨に対応しています。
メリットとしては、アプリケーションがレジャーナノエスよりも若干使いやすいという点が挙げられます。
価格は日本で直接買えるところがないため、ユーロでの購入となります。そのため、為替によって若干価格が変動します。
送料を含めると、レジャーナノSと同等の価格帯になります。保管したい通貨が全てTrezorに含まれているなら、一度に7通貨を管理できるのでおすすめです。
3位:Ledger Blue(レジャーブルー)

価格 | 48,000円 |
評価 | ★★★☆☆ |
備考 | タッチパネル式で使いやすい / 価格が高め / メモリが多い / Myetherwalletとの連携不可 |
レジャーブルーは、タッチパネル式のハードウェアウォレットです。
価格は高いですが操作がしやすく、メモリも多いためレジャーナノSより多い7通貨を一括で管理できます。
具体的には、BTC・BCH・ETH・ETC・XRP・DASH・ZCASH・LTC・Stratis・DOGE・PoSWの11通貨から7つを一括管理できます。
(※Myetherwalletとの連携は不可です。)
一括で多くの通貨を管理したい方には非常におすすめのハードウェアウォレットです。
4位:Digital BitBox(デジタルビットボックス)

価格 | 8,980円 |
評価 | ★★★☆☆ |
備考 | ハードウェアウォレットの中で最安 / スイスのShift Devices AGが開発 / 小さくて紛失の可能性あり / BTC・ETH・ETC・ERC20トークンに対応 |
デジタルビットボックスは、最近日本で輸入され始めたハードウェアウォレットです。
スイスのShift Devices AG社が開発しており、和歌山県の輸入会社が販売しています。
価格が安く、アプリも使いやすいですが、対応通貨が少ないのがデメリットです。
また、本体が非常に小さいため、紛失しやすいという難点が挙げられます。(持ち運びはしやすいですが・・・)
ただ、「ビットコインとイーサリアムくらいしか管理しないよ!」という方には価格も安いですしおすすめです。サブ機として使用する方も多いです。
5位:Keep Key(キープキー)

価格 | 18,400円 |
評価 | ★★☆☆☆ |
備考 | サイズが少し大きい / BTC・ETH・LTC・DOGE・DASH・NMCに対応 |
キープキーは、6種類の仮想通貨に対応しています。
価格が高めなわりに、対応通貨は少なめです。メリットとしては画面が大きいため、文字が見やすいという点でしょうか・・・。
Trezorにはないドージコインやネームコインを保管したい方には選択肢に入ると思いますが、そうでない場合は正直なところレジャーナノSやTrezorがおすすめです。
おすすめのハードウェアウォレット「Ledger Nano S」の使い方について
ここでは、ハードウェアウォレットの中で最もおすすめできる「Ledger Nano S」の使い方を解説しています。
今回はビットコインを例に挙げて解説します。
私も実際にLedger Nano Sに資産を入れて管理していますので、参考になれば幸いです。
また、初期設定に関してはこちらの公式代理店のページが参考になります。
参考:Ledger nano Sの初期設定(ハードウェアウォレットジャパン)
Ledger Nano S(レジャーナノエス)の設定

こちらがレジャーナノSです。箱に入っています。

パソコンに繋げると、このようにパスワードを入力する画面になります。
最大8ケタのパスワードを設定し、両ボタンを押しましょう。

Google ChromeのLedger Nano Sアプリから、ビットコインを選択します。
アプリはハードウェアウォレットジャパンのこちらからダウンロードできます。

通貨を選ぶことができます。今回は、ビットコインを選択します。
すると、レジャーナノSのアプリが立ち上がります。今回はビットコインを管理するので、「BITCOIN」を選択しましょう。

「LEGACY」か「SEGWIT」を聞かれます。
詳しい説明は省きますが、ビットコインキャッシュがハードフォークした2017年8月以前にビットコインを保管していた人はLEGACYを選択します。
一般的には「SEGWIT」を選択しておけば間違いないです。

これでビットコインのウォレットが表示されます。
Ledger Nano S(レジャーナノエス)への入金

レジャーナノSへの入金は、ビットコインの場合は「受信」ボタンを押します。

すると、こちらの画面が出てきます。PC上に表示されるアドレスと、レジャーナノS上に表示されるアドレスが同じが確認しましょう。
ウイルスなどに感染している場合、このアドレスが書き換えられている恐れがあります。

レジャーナノS上のアドレスがPCのものと一致しているか確認して、次に進みます。

これで受信用のアドレスが表示されます。QRコードも同時に生成されます。
あとは、Zaifなどからこちらのアドレスに入金すればOKです。
Ledger Nano S(レジャーナノエス)からの出金

レジャーナノSから出金したい場合、「送信ボタン」をクリックします。

この画面になりますので、送金したい金額と、送金先のビットコインアドレスを入力して「送信」を押せば完了です。
ソフトウェアウォレットの使い方について
仮想通貨の保管にはハードウェアウォレットを推奨しますが、通貨によってはハードウェアウォレットに対応していないものも多くあります。
例えばNEMもハードウェアウォレットには対応しておらず、最もセキュリティの高い保管方法はソフトウェアウォレットになってしまいます。
そこで、ここでは例として、NEMの公式ウォレット「Nano Wallet」の使い方も簡単に解説しておきます。
ソフトウェアウォレットの操作は基本的に似ているものが多いため、他のソフトウェアウォレットについても参考になると思います。
Nano Walletの設定

NEMの公式サイトから、ウォレットをダウンロードします。

インストールしたアプリを開き、画面に従ってアカウントを作成していきます。

ウォレットの作成が完了すると、このような画面になります。
ソフトウェアウォレットは基本的に、
- ソフトをダウンロードする
- アカウントを作成する
- ログインする
の手順が一般的です。
Nano Walletの作成方法は下記の記事でさらに詳しく解説していますので、よければ参考にしてみて下さいね。
Nano Walletへの入金方法

Nano Walletへの入金は、ウォレットのアドレスをコピーし、Zaifなどから入金します。
このあたりはソフトウェアウォレットもハードウェアウォレットも同じやり方になります。
Nano Walletからの出金方法

送金に関しても、ソフトウェアウォレットとハードウェアウォレットでよく似た形になります。
送金先のアドレスをウォレットに打ち込み、金額を指定して送金するだけで完了です。
通貨によっては「メッセージ」など、アドレス以外の入力も必要になるため、通貨の仕様に注意して送金しましょう。
例えばNEMは「メッセージ」、リップルは「タグ」など、通貨によって異なります。
また、ビットコインやイーサリアムのように、アドレスのみで送金できる通貨もあります。
仮想通貨の保管方法まとめ
仮想通貨の保管方法についてまとめると、
- 取引所での保管はリスクが高い
- 資産として仮想通貨を運用するなら安全度の高いハードウェアウォレットを使う
- 通貨によってはハードウェアに対応しておらず、ソフトウェアウォレットを使う
- ハードウェアウォレットのおすすめはLedger Nano S(レジャーナノS)
- ソフトウェアウォレットもハードウェアウォレットも使い方は似ている
となります。
通貨が値上がりしたときに確実に引き出せるように、ぜひ安全度の高い運用を心がけて下さいね。
この記事があなたの仮想通貨運用のセキュリティ向上の手助けとなれば嬉しいです。ご覧いただきありがとうございました。