仮想通貨の1つであるファクトム(FCT)は、ビットコインで一躍有名になったブロックチェーン技術を用いてデータ管理を行う仮想通貨です。
通貨の名称は、正しくはファクトムではなくFactoid(ファクトイド)と呼ばれているもので、将来有望視されている通貨の1つ。
今回は、
「仮想通貨ファクトム(FCT)ってどんな通貨なの?」
とファクトム(FCT)をよく知らない人でも、その特徴や仕組みについて分かるように詳しく解説していきます。
ファクトム(FCT)に投資してみようかなと気になっている人は、今回の記事を参考にファクトム(FCT)について詳しく知っておきましょう。
目次
仮想通貨のファクトム(FCT)とはそもそも何?
通貨名 | ファクトム(FCT) / ファクトイド(factoid) |
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通貨単位 | FCT |
公開日 | 2015年9月1日 |
発行上限枚数 | 上限なし |
公式サイト | http://www.factom.jp/ |
仮想通貨ファクトム(FCT)の基本情報について、上記の表でまとめました。
ファクトム(FCT)は、アメリカ・テキサスの「Factom.Ink」という会社が提供している仮想通貨(暗号通貨)で、ファクト(Fact)=真実が語源となっています。
2018年の1月上旬には、1FCT当たり8,534円という時価相場をつけるほどの人気が出ています。
実は、マイクロソフトのビル・ゲイツが創設した慈善基金団体、『ビル&メリンダ・ゲイツ財団』から5,000万ドルもの出資を受けているほど。
ファクトム(FCT)の通貨名称はFactoid(ファクトイド)
日本では一般的に、ファクトムと呼ばれることが多いですが、仮想通貨としてのファクトムの正式名称は「Factoid(ファクトイド:通貨略号=FCT)」と言います。
というのも、ファクトム(Factom)は厳密には通貨名称ではなく分散型アプリケーション(Dapps)の1つで、分散型のデータ認証プロトコルとも呼ばれます。
でも、日本ではFactoid(ファクトイド)のことを一般的に「ファクトム(FCT)」と呼んでいる、と覚えておきましょう。
ファクトム(Factom)の利用には「Factoid(ファクトイド)・Entry Credit(エントリークレジット)」が必要
プロトコルとしてのファクトム(Factom)の利用料として使用するのが、Factoid(ファクトイド:FCT)というファクトム独自の通貨になります。
この分散型プロトコルであるファクトム(Factom)の利用には、ファクトム(Factom)が発行しているFactoid(ファクトイド:FCT)が必要となっていて、このFactoid(ファクトイド:FCT)をFactoid chainというチェーン上でEntry Credit(エントリークレジット)に変換した上で支払います。
※ちなみに、Entry Credit(エントリークレジット)からFactoid(ファクトイド:FCT)に変換することは出来ませんし、他の通貨との交換も不可能です。
なぜこんな手間なことをしているのか?と感じると思いますが、それには2つの理由があります。
- 投機目的となりやすい通貨だとサービスの利用料の乱高下が激しくなる
- ファクトム(Factom)内のみで使用できる通貨にすることでハッカーからの盗難リスクを抑える
上記のような対策で、サービスを利用するための通貨を切り分けることで、プロトコルであるファクトム(Factom)をより使いやすいものにしていると言えるでしょう。
ファクトム(FCT)の5つの特徴
次に、ファクトム(FCT)の特徴について見ていきましょう。
ファクトム(FCT)には、
- 中央集権型の仮想通貨
- 分散型データ管理のプラットフォーム
- 発行上限がない
- 「dLoc(ディーロック)」プロジェクト
- ファクトムハーモニープロジェクト
上記5つの特徴があります。
では、それぞれの特徴について詳しく見ていきたいと思います。
仮想通貨「ファクトム(FCT)」は中央集権型

仮想通貨と言えば通常『非中央集権型』となり、通貨の管理者がいないことが一般的です。
しかしファクトム(FCT)の場合は、先ほどもお伝えした通り『Factom.Ink』というアメリカの企業が管理と運営を行っていますので、他の仮想通貨とは異なり『中央集権型』の通貨であるという特徴があります。
言い換えると、管理者である『Factom.Ink』が破たんする自体が起きた場合、通貨としてのファクトム(FCT)の維持ができなくなり、価値がなくなる恐れがあるということ。
ですが、ファクトム(FCT)の管理者が有能であれば、通貨としての信頼性も落ちることはありませんし、プロトコルとしてのファクトム(Factom)が展開する事業を成長させることが出来るメリットもあります。
ブロックチェーンを利用した分散型データ管理のプラットフォーム

すでにお伝えしましたが、ファクトム(FCT)は分散型のデータ認証プロトコルとなっていて、ビットコインの高騰で広く認知されることになった『ブロックチェーン』を利用したプラットフォームです。
ブロックチェーン技術を利用することで、改竄(かいざん)不可能な電子記録を保持することが出来ます。
この特性を活かし、信頼性が必要となる文書の証明に分散型データ管理のシステムを利用するシステムを作り上げたのが、このファクトム(FCT)です。
現在も文書のデータ管理が行われていますが、データの記録・保管・維持には莫大な労力と費用がかかりますよね。
そこで、ファクトム(FCT)を利用することで、コストを大幅に削減することが可能になり、ブロックチェーン技術によって安全なデータ管理を実現させています。
ファクトム(FCT)はいわば、「透明性・信頼性の高い情報を低コストかつ安全に管理できるシステム」と言えるでしょう。
ファクトム(FCT)には発行上限がない

ファクトム(FCT)の特徴の1つに、「通貨の発行上限がない」ことが挙げられます。
というのも、ファクトム(FCT)はマイニング報酬としてどんどん新規発行されていきます。
一方でビットコインは2,100万枚という発行上限がありますので、数量に限りがあり通貨としての価値の担保がされやすくなりますが、ファクトム(FCT)にはその発行上限がありません。
将来的には市場に多く出回る恐れもあり、インフレによって価値が下がるリスクを抱えていると言えるでしょう。
ただ、プロトコルとしてのファクトム(Factom)の利用が広まることで利用料としての活用が増加し、中央管理者である『Factom.Ink』が回収していきますので、流通量の均衡を保つことが出来ると見込まれています。
個人の医療情報の管理を目的とする「dLoc(ディーロック)」プロジェクト

ファクトム(Factom)が進めるプロジェクトの1つに、dLoc(DLOC by SMARTRAC)というプロジェクトがあります。
オンラインとオフラインを繋いだデータ管理を目的として開発されているプロジェクトで、「DLOCステッカー(QRコード・バーコードのようなもの)」を読み取るだけで、オンラインで管理されているデータとの紐づけが出来るなど、必要な個人情報の把握を一括で把握できることを目的としています。
特に、医療分野で活躍すると言われており、患者のカルテや医療履歴、アレルギー情報などを一括で把握した上で、適切な診断が行いやすくなる可能性があります。
住宅ローン市場への参画を狙うファクトムハーモニー(Factom Harmony)プロジェクト

ファクトム(Factom)が進めるもう1つのプロジェクトが、ファクトムハーモニー(Factom Harmony)というプロジェクトです。
このプロジェクトは、住宅ローン市場における「文書・書類」の処理や管理を、ブロックチェーン技術を利用したファクトム(FCT)で行うことで、コスト削減と安全な情報管理に繋げることを目的としています。
住宅ローン市場では、不動産会社・金融機関・役所など、買い手と売り手の間に第三者を多く挟んだ上で取引を行うことが一般的です。
その為、中間マージンもかかりますし、情報管理にも多くのコストをかけることになります。
そこでファクトム(FCT)を活用することにより、安全性・透明性の高い状態での情報管理や、大幅なコスト削減を実現することが可能となります。
ファクトム(FCT)の価値はどのくらい?チャート推移を見てみよう

参照:Factom Price Chart (FCT/JPY) | CoinGecko
気になるファクトム(FCT)の価値についてですが、ファクトム(FCT)の時価総額は2018年4月12日時点で246億円を超えていて、高騰後の急落があったにもかかわらず現在でもランキング64位に入っているほど人気です。
ファクトム(FCT)の時価相場(1FCT当たりの価格)は、ここ最近の動向を見てみると1FCTあたり2,000円を割り込む様子も見られましたが、2018年4月12日付近から上向きに高騰しはじめました。
とはいっても、最高値をたたき出した1月上旬の1FCT当たり8,534円に比べると、まだまだ低い価格となっていますし、現在は相場も底をついたような印象がありますので、2018年の終わりに向けて大きく価格を上げていける通貨と言えるかもしれません。
ファクトム(FCT)を取得しようと検討中しているのであれば、今がお得に購入できるタイミングと言えるでしょう。
ファクトム(FCT)の購入が可能な取引所

ではここで、「ファクトムはどこで買うことが出来るの?」という方の為に、ファクトム(FCT)を購入できる仮想通貨取引所をご紹介していきます。
実は、ファクトム(FCT)は日本国内の仮想通貨取引所では購入できません。
ですので、ファクトム(FCT)の取扱いのある『海外の仮想通貨取引所』で口座開設をしましょう。
ファクトム(FCT)の取り扱いがある取引所の中で、当サイトがおすすめするのは下記の5つです。
その中でも一番のおすすめしたい取引所は、Poloniex(ポロニエックス)です。
世界最大規模の取引所なので信頼性が高く、取引手数料やコインチェックやウォレットなどに出金する際の送金手数料も安いです。
日本円換金用に、コインチェックと併せて口座開設を進めましょう。
ちなみに、ファクトム(FCT)のおすすめ取引所や各取引所の手数料、購入方法については、下記の記事でまとめていますので併せて読んでみて下さい。
まとめ
今回は、仮想通貨ファクトム(FCT):ファクトイド(factoid)についてお伝えしました。
ファクトム(FCT)についての重要なポイントをまとめますと、
- ファクトム(FCT)はブロックチェーン技術によるデータ管理のためのプラットフォーム
- ファクトム(FCT)には発行上限がない為、希少性が薄まりやすい
- いくつかのプロジェクトを進めていて、将来的な期待を受けている
- 今ならファクトム(FCT)の購入ハードルは低め
- ファクトム(FCT)を購入するなら海外の取引所の口座開設が必要
上記5点に要約することができます。
ファクトム(FCT)は、「dLoc」や「ファクトムハーモニー」などの大きなプロジェクトが進められていますし、多方面から多額の出資を受けている仮想通貨でもあります。
こういった将来性への期待を見込んだ上で、投資対象の1つとして捉えてみては?
今後、膨大な量のデータを低コストで安全に管理できるファクトム(FCT)がデータ管理のベースとなる日がくれば、ファクトム(FCT)の利用価値が現在とは比べものにならない程に上昇し、社会全体の基盤を担うことになるかもしれませんね。