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仮想通貨のネム(NEM/XEM)とはそもそも何?
通貨名 | NEM(ネム) |
---|---|
通貨単位 | XEM |
公開日 | 2015年3月31日 |
発行上限枚数 | 8,999,999,999XEM |
公式サイト | https://nem.io/ |
仮想通貨のネム(NEM/XEM)は、「New Economy Movement」が正式名称です。
直訳すると「新しい経済運動」という意味になります。詳しく解説していきます。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)の特徴について
ネム(NEM/XEM)は、ブロックチェーン技術を使って作られた通貨です。
P2Pネットワークを介して取引が承認されていき、不正をするのに非常に手間がかかるため、安全性の高い設計になっています。
2018年1月に、コインチェック社からネム(NEM/XEM)が盗まれる事件が発生しましたが、あの事件は通貨の脆弱性によるものではなく、コインチェック社の管理体制の甘さから置きた事件でした。
そのため、ネムはセキュリティが弱いという誤解が生じましたが、むしろネム財団が捜査に協力したり、ハードフォークを行わない決断をしたりなど、通貨としての方針がぶれずに確固たる信念を持って運営されている通貨として評価は高まりました。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)の技術について
NEMの公式サイトには、NEMの技術について下記のように解説しています。
NEMのブロックチェーンプラットフォームは、規模とスピードを考慮して設計されコード化されています。
NEMのプライベートブロックチェーンは、仮想通貨の中でも最高の取引レートを提供することができます。
(引用元:NEM公式サイト)
仮想通貨のネム(NEM/XEM)はどうして作られたのか
これまでの円やドルなどの通貨は、国や政府が発行することにより価格が保たれてきましたが、中央の権力によって動きが統制されてきました。
ネムは、国や政府などの中央集権に頼ることをせず、新しい経済圏を創造することを目的として作られています。
ネムが作られたのは2015年の3月で、「Utopianfuture」というハンドルネームの人を発端として開発されました。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)の発行量について
NEMは、公開されたと同時に8,999,999,999XEMという全ての量が発行されています。
それを1600人の投資家に均等に分配し、NEMはスタートしました。
このため、ビットコインなどの仮想通貨ではマイニング(採掘)と呼ばれる作業がありますが、NEMの場合は新規発行がないためマイニングもありません。
マイニングの代わりに「ハーベスティング」という方法で報酬を得ることができますが、それについては後述します。
>>ネム(NEM/XEM)のハーベスティングについて先に見る
仮想通貨のネムは「NEM」と「XEM」どちらの表記が正しい?
通貨名 | 単位 |
ネム(NEM) | XEM |
日本円(YEN) | 円(JPY) |
ビットコイン(Bitcoin) | BTC |
ネムは、通貨の名前は「NEM」という表記になります。
しかし、通貨の単位としては「XEM」という表記になります。ややこしいですね^^;
どういう意味かというと、例えば日本円で考えると、通貨の名前は「日本円」、通貨の単位は「円」となります。
ビットコインで考えると、通貨の名前は「ビットコイン」、通貨の単位は「BTC」となります。
上記の表にまとめましたので、参考になれば幸いです。
仮想通貨ネム(NEM/XEM)を購入するには?

NEMを購入するには、国内取引所のZaifがおすすめです。
というのも、NEMは国内取引所では「Zaif」か「コインチェック」のみで取扱がありますが、コインチェックでは手数料(スプレッド)が高く、3~6%ほど高い価格になってしまいます。
それに加えて、現在コインチェックはビットコイン以外の通貨売買を停止しているため、NEMを購入できるのはZaifのみになっています。
NEMを購入するのに最も手数料が安いのはZaifなので、購入を検討している方はチェックしてみて下さい。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)の価格推移(チャート)

ここでは、NEMのこれまでの価格推移について検証していきます。
NEMの価格推移は、これまで大きく3つのポイントがありました。画像の①、②、③について解説します。
ネム(NEM/XEM)の価格推移①:中国のWeChatアプリが開発されたと報道
WeChatとは、中国で多く使われているLINEのようなコミュニケーションアプリです。
中国といっても、20ヶ国語に対応していることから、世界最大のコミュニケーションアプリということで期待が高まっています。
このWeChatとNEMが提携したとの報道が流れ、NEMが上昇しました。
しかし、この報道は誤報だったようで、正確にはWeChatとNEMは提携したのではなく、第三者がWeChat上でNEMを送金できるアプリを作ったということでした。
ネム(NEM/XEM)の価格推移②:セレスの子会社マーキュリーがNEMマイニング開始など
この時期はどの通貨も異常な上昇を見せていましたが、NEMにも好材料が多くあり40%異常も価格が上昇しました。
この時期の好材料をまとめると、以下のようになります。
- WeChatのNEMウォレットの開始への期待
- NEMのカタパルトが実装間近
- NanoWalletの新バージョンがリリース
- コインチェック社のCM開始
- セレスの子会社であるマーキュリーがNEMのハーベスティングを開始
- XEMがもらえるゲームアプリの開発
ネム(NEM/XEM)の価格推移③:コインチェック社ハッキング事件
コインチェック社が2018年1月にハッキングされ、58億XEM(450~550億円)が流出しました。
これにより、NEMが大量に売られることを懸念した勢力がNEMを売り出したり、NEMのセキュリティが弱いと勘違いした勢力が手持ちのNEMを売ったことにより価格下落が起きました。
現在は40~45円の間を推移しています。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)のPoI(プルーフ・オブ・インポータンス)とは

仮想通貨のネム(NEM/XEM)は、アルゴリズムに「PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)」という方式を採用しています。
アルゴリズムとは何かというと、ブロックチェーン技術は多くの人が承認作業をすることで不正がない取引を実現していますが、その承認作業をするのに、どのような計算方式を使うかということです。
仮想通貨では、大きく分けて3つのアルゴリズムがあり、それぞれで特徴が異なります。下記で解説していきます。
ビットコインに採用されているPoW(プルーフ・オブ・ワーク)
ビットコインでは、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)というアルゴリズムが採用されています。
これは、コンピュータの演算能力(計算速度)が速い人ほど報酬を受け取れるシステムになっています。
PoWは、中国などの電気代が安い地域にスーパーコンピュータを密集させて一部の人がマイニングを独占できてしまうため、問題となっています。
イーサリアムに採用されているPoS(プルーフ・オブ・ステーク)
イーサリアムでは、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)というアルゴリズムを採用しています。
通貨の保有量が多いほど報酬を受取りやすいアルゴリズムになっており、富の格差が起きやすいのが問題となっています。
ネムに採用されているPoI(プルーフ・オブ・インポータンス)
ネムには、PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)というアルゴリズムが採用されています。
これは、「ユーザーの重要度」によって報酬の受け取れる量が変わるというものです。
どういうことかというと、ネムの保有量だけでなく、どれくらい取引にネムを利用しているのか、という頻度も関係してきます。
ネムをたくさん持っているだけでなく、実際の取引に沢山使っていないと重要度は上がりません。
つまり、財力があればネムの報酬を多く受け取れるわけではなく、富の再分配が行われやすい通貨になっています。
これは、ネムの信念の「中央集権に頼らない」という部分がベースになっています。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)のハーベスティングとは?

仮想通貨のネム(NEM/XEM)では、承認者に対して「ハーベスティング」という形で報酬が与えられます。
ハーベスティングとは何か、ハーベスティングの種類はどんなものがあるのかを解説していきます。
ネム(NEM/XEM)のハーベスティングとは何か
ハーベスティングとは「収穫」という意味ですが、ネムの場合は承認者への報酬を与える方式のことをこう呼んでいます。
ビットコインなどの仮想通貨は、マイニング(採掘)と呼ばれる計算にコンピュータを差し出すことにより、新しいビットコインを発掘して報酬を得られます。
しかし、ネムは既に全ての量が発行されているため、ハーベスティングという取引の承認作業を行った人に報酬が与えられます。
こうすることで、ビットコインのマイニングは中国などの広大な土地と資金を持つ人に集中してしまいますが、NEMはハーベスティングという手法を取っているため独占されることがなく、注目が高まっています。
ネム(NEM/XEM)のハーベスティングの種類
【ローカルハーベスティング】
パソコンを起動したまま行います。
【委任型(デリゲード型)ハーベスティング】
上位ノード(スーパーノード)にハーベスティングを委任します。
ネムのハーベスティングには2種類あります。上記にまとめました。
ローカルハーベスティングという、パソコンを起動したまま放置して行う方法と、委任型ハーベスティングといってハーベスティングを委任する方法です。
委任型ハーベスティングは「デリゲート型」とも呼ばれ、上位のノードにハーベスティングを委任する方法です。
ノードについては次の項目で解説しますが、ハーベスティングの種類についてまとめると上記のようになります。
ハーベスティングを行うにはどうすれば良い?
ハーベスティングを行うには、10,000XEM以上を所持している必要があります。
具体的には、NEMのウォレットに10,000XEM以上を入れ、一定の期間が経つとハーベスティングが開始されるようになります。
10,000XEMは、2018年2月27日現在のレートで412,800円のため、以前10,000XEM = 2,110,000円だった頃に比べれば手を出しやすくなっています。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)のスーパーノードについて解説

仮想通貨のネム(NEM/XEM)では、スーパーノードという概念があります。
スーパーノードとは、3,000,000XEM以上を所持している状態のことです。
ウォレットに3,000,000XEM以上の残高があれば、ハーベスティングの報酬として毎日300XEMを受け取ることができます。
現在のレートで計算すると、3,000,000XEM = 123,840,000円、つまり1億2千万円ほど必要となります。
ですが、毎日300XEM = 12,384円を受け取れるとすると、年間で452万円受け取れる計算になります。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)のカタパルトとは?

仮想通貨のネム(NEM/XEM)では、カタパルトというバージョンアップが実装される予定です。
カタパルトによりネムの技術がバージョンアップされるため、送金速度が上がるというメリットが挙げられます。
カタパルトが実装されると、NEMでは1秒あたり4000件のトランザクション(取引)が可能になります。つまり、送金速度が上がることで実用性が高くなります。
実用性が高まるということは、実際の買い物で使用される頻度が多くなるため、NEM自体の価値も上昇していく可能性があります。
ビットコインでは、取引量が非常に多いため送金に時間がかかり、手数料も1500円から4000円と多くかかるようになっています。
ですが、NEMはカタパルトの実装により送金速度が速くなるため、今後取引に多く使用されるようになっても手数料は安い状態を保つことができると言われています。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)について今後の展望

仮想通貨のネム(NEM/XEM)は、2018年1月のコインチェック社からの流出により、現在価値が大きく下がっています。
しかし、通貨としての技術を見ると、将来は実際の買い物に一般的に使われていく可能性も秘めており、期待値は高い通貨だといえます。
実際に、東京の渋谷にはNEMを使って支払いができる「nem bar」というバーも開店しており、連日多くの人が訪れてNEMを決済に使っています。
ネムバーなぅ✨
NEMbar #nembar pic.twitter.com/Voob50fnfU
— ちあきち@JD🦄仮想通貨 (@chiakichi6) 2018年2月23日
渋谷nem barに行って参りました。
モナコイナーなので当然モナミルクをオーダー♪#モナコイン #nem #xem #nembar #仮想通貨 pic.twitter.com/ylsc7XDpyv
— Urara@Cryptocurrency (@Urara_Aurora) 2018年1月8日
今日は大阪行けなかったから…ここでXEM使ってきたぞ😁✌#nembar #XEM #NEM #XEM決済 #エコビー $XEM pic.twitter.com/exs7rfTht7
— 「XEM専」 (@nem_raaa) 2018年2月24日
そいえば先日NEMbarに行ってみました。
エコビーw pic.twitter.com/vKT21MnYPM— SJM (@sjm09261989) 2018年2月17日
NEMを決済に使えるオンラインショップも多数出てきており、今後ますますNEMは通貨として一般的に利用されていく可能性があります。
仮想通貨のネム(NEM/XEM)についてまとめ
仮想通貨のネム(NEM/XEM)についてまとめると下記のようになります。
- ネムは、名前はNEM、通貨単位はXEMである。
- 総発行量は、公開されたと同時に8,999,999,999XEMが発行され、これが発行量の全てである。
- ネム(NEM/XEM)は国内取引所のZaifがもっとも手数料が安く買うことができる。
- スーパーノードとはNEMを3,000,000XEM以上を所有している状態のこと。
- カタパルトとは、技術のバージョンアップのことである。
- ハーベスティングとは、マイニングの代わりに行われる報酬の付与のこと。
- PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)とは、NEMに採用されている承認アルゴリズムで、ユーザーの重要度によって報酬の受取りやすさが変わる。
現在はネムのレートも安いですし、ネムを買うならばチャンスといえるかもしれません。
NEMを購入したい場合、国内ではZaifが最も手数料(スプレッド)が安いのでおすすめです。Zaifの使い方などについては、下記の記事を参考にしてみて下さい。
2018年1月のコインチェック事件により有名になった仮想通貨のネムですが、そもそもネムってどんな通貨なの?と疑問に思いませんか?
このページでは、仮想通貨ネム(NEM/XEM)とは何なのか?初心者の方にも分かりやすく解説していきます。